Q)採取棒を鼻腔に入れないでインフルエンザの検査をすると聞きました。鼻がかめない乳児は?

回答)具体例を基に回答します。当直の際、深夜に半年過ぎの乳児(仮称 愛さん)が高熱を呈して受診されました。

 母親が3日前にインフルエンザA型を発症し、昨晩から愛さんも発熱し、高熱になったための受診でした。

 高熱になったこと以外は、鼻汁はほとんど出ない、咳もあまりしないと言った程度で、高熱が主訴です。

 体温は40.1℃、高体温のために赤ら顔の愛さんは小生をしっかり固視し、小生が近づくと泣き、離れると泣き止むと言ったメリハリがあります。鼻汁が出ないとのことでしたが、外鼻部に若干透明粘性鼻汁が出て来ました。(所謂 “白黒をつける”ために)採取棒で、出ていた鼻汁を採取しました。

 咽頭所見は、何事も無いがごとくの平和な所見で、呼吸状態・呼吸音、その他の所見も気になる所見はありません。勿論、川崎病を示唆する所見もありません。

 新たな鼻汁が流出しなかったので、「あっという間に反応がでます」と言いながら、検体を処理し、ろ紙を用いた反応板に適下し、吸い始めたら、A型の陽性バーが出現し、検査成立を示すコントロールバーも陽性になりました。

 質問に対する回答は、上記の通りです。

 0歳児は勿論、免疫能の弱い3歳未満児(~5歳児)では、発熱に伴い、“ハナを垂れ流している”のが通常です。実に多種多様な、多くのウイルス性気道感染症でもそうですが、免疫能の弱い乳幼児は、高熱は出しますが、一方、戦う力が弱いため、ウイルスを鼻汁を通じて、体外に多く排出します。

 戦う力が弱い、戦わないので、単に高熱を出している程度で、表情には(免疫が強い年齢層で特有な)しんどそうな表情はうかがえません。

 具体例として記載した乳児の保護者には、以下のケアの方法などについて啓発しました。

「あなた方の体温に例えるなら 2℃を引いて、体温の数字をみてください。今、40.1℃なので、あなた方は38.1℃だとみてください。」

「解熱剤は使えない、使いたくない月齢なので、せめて“蒸らさない”ように、つまり、暖め過ぎないように衣服・環境の調整をしてください。」

「特効薬はタミフルのみが使えますが、効果は? とは言え、ご心配でしょうから、タミフルを処方します。」

 

※ 救急外来で、お話ししなかったこと

 突発性発疹症がよく知られていますが、初めて出会った気道感染症に係るウイルスが血液の中に入り、“ウイルス血症”になると、通常3日間は発熱します。インフルエンザも同様で、他のウイルス血症と同様に3日をみておけば解熱します。タミフルを用いても、解熱までにきっと3日間程度を要するでしょう。

 鼻がかめる年齢の子どもたち~大人の場合は[ラップフィルムを活用した検体採取患者負担の軽減と診療の質の向上柔軟な診療姿勢から見出された方法]で実施しています。​下記の添付画像をご参照ください。

​参照:インフルエンザQ&A 智頭町報〔広報ちづ〕 2019年2・3月号の原稿 など

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追記)医療用医薬品の添付文書情報  > タミフル ドライシロップ  ゾフルーザ(体重 10kg以上)

2019/1/22 05:55 このページのトップへ

 
 
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